五個荘地区住民福祉会議(以下、住民福祉会議)では、第3次五個荘地区住民福祉活動計画に掲げる、「人財を育もう」、「場を創ろう」「しくみを創ろう」の3つの目標ごとに推進チームを作って、それぞれにどんなことに取り組むか話し合いを進めてきた。
このうち、「人財を育もう」推進チームでは、「難病応援センター」(運営:NPO法人喜里)が五個荘小幡町に開設されることを契機として、難病のことを五個荘の一人でも多くの住民に知っていただく機会を作ろうということになった。
メンバーからは、まず、五個荘図書館で難病への理解を広げるための図書や絵本の展示コーナーを開設していただけいないだろうか、「おはなし会」も開催していただけないだろうかというアイデアが出た。
このアイデアにNPO法人喜里(以下、喜里)の井上事務局長が賛同され、五個荘図書館(以下、図書館)も快諾いただいた。
そして、多くの人が集まる「桜まつり」の<特別企画>の日に合わせて、難病応援センターを会場に五個荘図書館による「おはなし会」を開催してはどうだろうか。
子どもたちに「お菓子チケット」を配って、住民福祉会議が用意したお菓子を難病応援センターで引き換えるようにして、実際に難病応援センターに足を運んでいただく機会を作ったらどうだろうかというアイデアが生まれた。
これらのアイデアに、桜まつりを主催する五個荘地区まちづくり協議会が快く賛同いただき、喜里、図書館、住民福祉会議の3者で具体的な検討を進めていくことになった。
この検討の過程で、図書館では、「難病応援センター開設記念コラボ企画」として「小西貴士写真展」も開催してくださることになった。
また、ステージショーに喜里の井上さんと今鶴さんの音楽ユニット「にこいち音楽部」が登場していただくことになった。
※にこいち音楽部ホームページ
Home | にこいち音楽部 (nikoichi0614.wixsite.com)
お菓子は利用者の方が引き換え、難病応援センターのガレージで喜里の出店も企画されることになった。
そして、迎えた令和5年4月1日。
雲一つない青空のもと満開の桜に囲まれた五個荘中央公園で、五個荘地区まちづくり協議会主催の、第2回「桜まつり」の<特別企画>がはじまった。
「おかしひきかえチケット」を配るブースでは、喜里のパンフレットと募金箱、五個荘地区住民福祉活動計画、出前おはなし会のチラシを配置した。
チケットの配布はお昼の12時に開始。
ステージでのアナウンスを聞いた親子連れの方や、ステージの出演を終えた子どたちがチケットをもらいにブースに来てくれた。
難病応援センターの募金箱に募金をしてくれる子どもが何人もいた。
チケット配布した住民福祉会議のメンバーによると、子どもを連れた若いお母さんから、「何か新しい建物ができたことは知っていたけれど、何か知らなかった」という声が聞かれたとのと。
12時20分頃から「にこいち音楽部」のステージがスタート。
オリジナルソング、さんぽ、アンパンマンのテーマ、汽車ポッポなどの楽曲を披露。
今鶴さんはステージから芝生広場へ。
寄ってきた子どもさんと一緒に演奏する場面も。
そして、12時30分から難病応援センターでお菓子の引き換えがはじまる。
チケットとお菓子を引き換えてくださるのは、喜里の運営するワークセンター喜福の利用者の方々。
次々と親子連れで、友達と連れ立って、引き換えに。
13時からは図書館の出前おはなし会が難病応援センターの多目的ルームで始まった。
「はじまるよったら、はじまるよ」
図書館司書の方々の優しい歌声にのせた、楽しい手遊びではじまり、絵本や紙芝居で、6人の子どもと7人の大人、合計13人が、午後のひと時の心和むひと時を過ごした。
そして、難病応援センターのガレージでは、バルーンアート、わなげ、魚釣りゲームなど、喜里企画の出店・イベントが催されている。
お菓子を引き換えに来た子どもや親子が、喜里のみなさんと一緒にひと時を楽しむ。
桜まつりは15時に終了。
この日、多くの方々が五個荘中央公園に集った。
そして、難病応援センターには、恐らく400人を超える方々が足を運んでくださったのではないだろうか。
難病の人たちが安心して集うことのできる場づくりとともに、地域の人たちがゆるやかにつながりあい、想いをつむぎあって、様々な形の応援が行き交うコミュニティづくりを願って歩み始めた難病応援センター。
第3次五個荘地区住民福祉活動計画のスローガン「だれもが人財 みんなで支え合うまち 五個荘」のもと、これからも「共に」歩み続けたい。
(報告:社会福祉法人六心会 地域支援担当 地域支え合い推進員 奥村 昭)
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