11月20日(土)の午前10時過ぎ、結神社は次々とやってくる子どもたちの声で賑わっていた。
この日のコミュニティ食堂てんびんの里みなみ(以下、子ども食堂)は、結神社で受付をし、川並公園に集合して紅葉公園へミニハイキング。
天気予報で「絶好の紅葉狩り日和」と言われる通りの、晩秋のさわやかな晴天のもと、紅葉公園の展望台を目指して紅や黄色に彩られた紅葉を楽しみながら歩く。
中・高学年の子ども達は、どんどん上っていく。
スタッフは何とか子どもたちについていく。
就学前の小さな子どもさんもお母さんときょうだいと一緒に参加。少し段差が大きい石段を、お母さんと手をつなぎながら「よいしょ、よいしょ」と頑張って上る。
疲れると抱っこしてもらう。なんとも微笑ましい。
展望台に到着すると、展望台から臨む湖東平野の景色を楽しんだり、美しい紅葉を撮影したり、記念撮影をしたりと、思い思いの一時を過ごす。
全員で記念撮影をした後は下っていく。
下っていくのも子どもたちは早い。
そして、途中で乾徳寺に立ち寄る。
乾徳寺は、宗派山号「臨済宗妙心寺派 浄光山」の十一面千手観音菩薩を本尊とする寺院で、もとは聖徳太子の開基とされている。※
※乾徳寺については、『川並のあゆみ』(平成11年3月)に詳しく紹介されている。五個荘図書館で借りることもできる。
民生委員の奥井さんが、前日にご住職のご中野正堂さんに子どもたちが乾徳寺への立ち寄りをお願いされたところ、ご快諾いただいたうえ、少しの時間だけれどもと、座禅体験をしてくださることになった。
乾徳寺に向かう石段を上り山門をくぐると、本堂が出迎えてくれる。
子ども達、スタッフが本堂に上がらせていただき、神妙な面持ちで、ご住職のお話を聞く。
そして、禅宗の修行である座禅を指南いただく。
子ども達もスタッフもご住職の指示に合わせて、座禅の作法を順に体験していく。
姿勢と呼吸を整え、心を整える。
ご住職が警策(けいさく)を持って善堂内を回りながら様子を窺う。
この日は、雰囲気を体験するので、実際に警策を与えることはないが、凛とした空気の中で子ども達とスタッフの集中力が高まっているようだ。
体験終了後、ご住職にお礼を申し上げ、川並公園に向かう。
「脚が痺れた」といいながら、前を行く子どもたちに追いつこうとするスタッフの姿も。
この日の食事メニューは、前回の子ども食堂で掘ったさつま芋と川並ファームからご寄付いただいた南瓜をトッピングしたカレーライス。
そして、おやつは、ご寄付いただいた米粉をこれも掘ったさつま芋をいれ入れた蒸しパン。
地元の方々、子ども食堂にご寄付いただく企業の方々の志と養護老人ホームきぬがさの方々、調理にご協力いただくボランティア、川並町の方々の子ども達への温かい気持ちが込められたメニューだ。
川並公園にビニールシートを敷き、そのうえに座布団代わりに適度な間隔をとって並べられたカーペットマットのうえに座っていただく。
いつものことであるが、何度かお替りする子どもも。
お腹いっぱいとなって、「ごちそうさま」をした後は、子ども達へのプレゼント。
日本みかん農協様からご寄付いただいたみかんと、「ポケモンこども食堂応援隊」のポケモン定規セット、クリスマスツリーのペーパークラフトセットを一人ひとりに渡す。
美味しい食事にプレゼント。川並公園は子どもたちの笑顔に包まれていた。
屋外での開催のため、子どもたちが寒さで風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりすることが心配であるため、昨年に引き続き12月~2月は中止期間とし、3月に卒業・入学をお祝いする子ども食堂を再開予定である。
3月に子ども達の笑顔と再開するのが楽しみである。
【参加者】
子ども…23人 保護者…5人 スタッフ…15人 見学者2人
(報告:社会福祉法人六心会 法人本部地域支援担当 地域支え合い推進員 奥村 昭)
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