紅葉公園へミニ・ハイキング~「第22回コミュニティ食堂てんびんの里みなみ」開催

11月21日(土)は「第22回コミュニティ食堂てんびんの里みなみ」の開催日。

前日の雨が止み、予報通り晴れた。

この日のレクリエーションプログラムは、紅葉公園への「ミニ・ハイキング」。

三連休の初日だからだろうか、肌寒いからだろうか、新型ウイルスの「第三波」到来と報道されているからだろうか。

参加した子どもは6名、保護者は3名で、コロナ禍で再開してから一番少ない参加者数となった。

午前10時30分に結神社を出発。

左に特別養護老人ホーム清水苑を、右に紅葉した紅葉を見ながら、しばらく歩く。

右手に見える紅葉。緑、黄色、赤と色鮮やか。

「乾徳禅寺」と刻まれた石碑が現れる。

石碑の前は、大きな銀杏の落葉で覆われている。銀杏の葉の絨毯である。

「かさっ」「かさっ」という柔らかな音をたてながら、子どもたちが歩く。

銀杏の落葉の絨毯。左に養護老人ホームきぬがさが見える

しばらく歩くと左手に「紅葉公園入口」の看板が、右手に「紅葉公園の由来」が書かれた看板が目に入る。

紅葉公園の由来は、次のように説明されている。

「湖東平野のほぼ中央に位置する繖山は標高423メートルの弧標であり、随所にみられる遺構には、中世の山域の面影がしのばれます。

繖山の一角にあるこの紅葉公園は五個荘大字川並出身の故塚本仲右衛門氏が莫大な私財を投じ、自然の地形を生かし粋をこらして完成された公園です。その後昭和48年5月に五個荘町が所有者より借受け、管理に当たり現在に至っています。

園内には楓をはじめ、数々の樹木が植栽され、また山岳には滝、樹下には燈籠が配され、池には風雅な石橋がかけられおとずれる人々の心を和ませます。

園名のとおり、晩秋紅葉の眺めは特にしばらしく、春の山桜、初夏の若葉、雪の風情等、四季折々の美しさを満喫できます。園路を登りつめると湖東平野、鈴鹿山系が一望できる展望台があり、東屋にただずみ心ゆくまで満喫してください。」

「紅葉公園の由来」が書かれている看板

『川並のあゆみ』(平成11年3月30日、五個荘川並町発刊)によると、大正時代に五個荘川並町の資産家であった塚本仲右衛門の正三郎氏が私財を投げ打って創りあげたもので、その面積は1.3ヘクタールに及ぶ広大なものである。

また、次の記述もあって、興味深い。

「秋の季節に限らず四季折々の景色も面白く、ある年雪の残る中央の道端に珍しく銀色の狐が居たりして、流石繖山の幽幻な自然と神秘さを泌々思わせられる。おそらくこの山の主であろうと思う。」

右手に乾徳寺を見ながら階段を上る。

階段には真っ赤な紅葉の落葉で覆われ、今度は真っ赤な絨毯の上を歩いているような感覚となる。

真っ赤な絨毯のような紅葉の落葉の上を歩く

赤、黄色、緑の色鮮やかな紅葉に包まれた園路を10分ほど登り、展望台に到着する。

展望台からは説明書通りの眺め。

子ども同士で、親子で晩秋の湖東平野の景色を楽しむ。

展望台から湖東平野と鈴鹿山系を眺める

そして、展望台で「新聞島じゃんけん」

賞品は、本日の「おみやげ」で準備したみかんとカップスープを「もう一つ」。

優勝したのは、子どもと一緒に参加したお父さん。じゃんけんにほとんど負けなかった。

展望台での「新聞島じゃんけん」の様子

そして、登りとは違う景色を楽しみながら結神社に向かう。

少し風が冷たくなってきた。

結神社の拝殿に到着。きぬがさから心を込めて握ってくださった、握りたての温かいおにぎりが運ばれる。

きぬがさのスタッフの方からいただいた蓮根を、煮物にしておにぎりに添えている。

温かいおにぎりと「ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)」様のご寄付のスープで少し冷えた身体を温める。

蓮根の煮物が絶妙の味付けで、食事がすすむ。

おにぎりとカップスープ。蓮根の煮物が添えてある。

温かいおにぎりとカップスープをいただく

デザートはみかん。みかんは「日本みかん農協」様からのご寄付だ。

今年最後となった「コミュニティ食堂てんびんの里みなみ」

食堂である以上、食事は欠かせない。

しかし、子どもたちが自分で来れる範囲の屋内で、飲食可能な会場は見つからない。

冬に屋外で開催するのも難しい。今回少し冷えたので、これ以上寒くなると子どももスタッフも風邪をひいてしまうのではないか。インフルエンザも心配だ。

止む無く、少し暖かくなる3月まで閉店することに。

コロナ禍で、結神社のお世話になって開催してきた「コミュニティ食堂てんびんの里みなみ」。

この間の運営を振り返りつつ、そして、子どもたちの様子に気を配りつつ、小学校6年生の子どもたちが中学生になるまでに、来年3月の開店に向けた準備をすすめたい。

来年3月には再び旗をあげる

(報告:社会福祉法人六心会 地域支援担当 地域支え合い推進員 奥村 昭)